地球寒冷化はいつ起こる?氷河期・小氷期との温度差や影響は?

氷河期の街並み

地球の気候は常に変動しており、時には地球全体が冷え込む時期があります。

この現象を「地球寒冷化」と言います。

しかし、多くの人々が気候変動と聞いて真っ先に思い浮かべるのは「地球温暖化」であり、「寒冷化」についての知識は意外と少ないかもしれません。

この記事では、地球寒冷化の理由や、いつから始まったのかという疑問に答えていきます。

地球寒冷化とは何なのか?

地球寒冷化とは、地球全体の気温が長期間にわたり低下する現象です。

これは太陽活動の減少、大気中の粉塵量増加、海流や地球の軌道変化など自然の周期や異常現象によって引き起こされます。

現在、地球は温暖期にあるものの、地球の歴史上、寒冷期と温暖期が繰り返されてきました。

しかし、産業革命以降の人間の活動が二酸化炭素の増加を招き、温暖化傾向が強まっているため、自然の寒冷化サイクルに影響が出ており、その周期通りにやってくるのか?予測できない状態になっています。

地球寒冷化の原因とその影響?

続いては地球寒冷化の起こる原因やその影響を見ていきます。

  1. 地球の公転軌道や自転軸の傾きなど、地球自体の物理的な要因に変化が生じ、これらの変化は地球の気候に影響を与えるため、数万年単位で見た場合、地球寒冷化への兆しとなることがあります。
  2. 太陽活動の変動が起こります。太陽から放出されるエネルギー量には周期があり、活動が低下すると地球に届く熱量が減少し、結果として気温が下がることがあります。
  3. 大規模な火山活動により、火山灰や硫黄酸化物などが大気中に放出されます。これらの粒子が太陽光を遮り、地表の温度が下がることで寒冷化を引き起こす可能性があります。
  4. 海流の変化が生じます。海流は地球の気候システムにおいて重要な役割を果たしており、特に北太平洋の海流や水温の変動は、地球の気候に大きな影響を与えます。
  5. これらの自然の変化に加えて、人間の活動による影響も考慮に入れる必要があります。特に産業革命以降、大気中の二酸化炭素濃度が大幅に増加し、温暖化が進行していますが、長い時間のスパンで見ると、これらの現在の地球温暖化の傾向が自然の寒冷化サイクルにどのように影響を及ぼすかは未知数です。
  6. 地球の気温はこれらの要因によって徐々に下降し始め、寒冷期に入ります。これは植物の成長周期の変化、降水パターンの変動、動物の分布域の移動など、自然環境に多くの変化をもたらします。
  7. この寒冷化の進行は、農業生産性への影響、人間の居住可能地域の変化、経済活動に対する挑戦など、人類の生活にも大きな影響を及ぼすことになります。

地球寒冷化が始まったのはいつから?

エコノミストオンラインより引用

上記のグラフを見てもお分かりいただけると思いますが、科学者たちが地質学的な記録を調べた結果、地球は過去にもいくつかの寒冷期を経験していることが分かっています。

最も有名なのは「小氷期」と呼ばれる時期で、およそ14世紀から19世紀にかけて、ヨーロッパを中心に気温が下がりました。

最終氷期の最寒期(約2万年前)といわれています。

しかし、現代の地球寒冷化について言えば、その兆候はまだはっきりとはしていません。

ただグラフを読み解くと、現在は温暖のピークを過ぎて氷河期に向かっている時代にはなるようです。

気候変動には自然のサイクルも関わっており、地球寒冷化の始まりを特定することは、現代の科学をもってしても難しいのです。

小氷期とはどのような時代だったのか?

「小氷期」とは、大体14世紀から19世紀にかけての時期を指し、ヨーロッパではテムズ川が凍るなど、厳しい寒さに見舞われたことが記録されています。

この時期は、絵画や文献にもその寒さが表れており、冬の風景画には雪と氷がよく描かれていることで時代背景を推察することができます。

  • 氷河期】
  • 最終氷期の最寒期: 最終氷期の最寒期(約2万年前)では、現在に比べて全球平均気温が約5℃から7℃低下していたと推定されています。特に高緯度地域では、15℃前後といわれるほどの低温度低下が見られたといわれています。
  • 具体的な例: 北アメリカやヨーロッパでは、大規模な氷床が形成され、これらの地域の多くが氷に覆われていました。例えば、現在のニューヨークやロンドンなどの都市部も氷河に覆われていた可能性が高いです。
  • 【小氷期】
  • 気温変化: 小氷期(約14世紀から19世紀)には、地域によって異なりますが、平均気温が1℃から2℃低下していたとされています。
  • 具体的な例: ヨーロッパでは冬の期間が特に厳しく、テムズ川が凍結し、冬季には氷上市が開かれるほどでした。また、冷夏による作物の不作が頻発し、飢饉や社会不安を引き起こした時期もありました。

地球寒冷化の影響は?

地球寒冷化は特に農業に大きな影響を与える可能性があります。

作物は一定の温度範囲で最もよく成長するため、寒冷化が進めば食料生産に支障をきたすかもしれません。

また、寒冷化により、熱帯や温帯に住む動植物の生態系にも変化が起こるでしょう。

食料生産にどんな影響があるのか?

寒冷化が進むと、特に温帯地域の農業に大きな影響が出ます。

穀物の収穫量が減少したり、栽培可能な作物の種類が限られたりすることが考えられます。

これにより食料価格が上昇する可能性もあり、経済全体に波及効果が出るかもしれません。

地球の氷河期と間氷期のサイクル

地球の気候は長い周期で変化しています。

約12,000年前から現在は間氷期、すなわち温暖期にあたり、第四氷河期の間に見られた最高気温に達しているとされます。

この自然のサイクルが続けば、数万年のスパンで次第に氷期、つまり寒冷期へと移行することが予想されます。

地球の公転軌道や自転軸の傾き、海流や水温など、様々な自然要因が地球の平均気温に影響を与えており、これらは理論上、寒冷化へと向かう兆しを見せているとの研究結果があります。

自然のサイクルと人間活動の影響

しかし、現代の地球は別の顔を持っています。

人間の活動により大気中の二酸化炭素(CO2)濃度は過去100年で約1.5倍に増加し、これが地球の温暖化をさらに加速させています。

今までのCO2濃度の最高値を100ppmも上回り、温暖化の速度を加速しているのです。

特に極地では、地球全体の平均気温上昇を上回る速度で温暖化が進行しており、海氷や陸上の氷、永久凍土の融解が起こっています。

CO2と現代の温暖化の関係

二酸化炭素は大気中に長く留まる性質を持っており、これが将来にわたって温暖化を進行させる可能性を持っています。

科学者たちは、人間の排出したCO2により、自然の寒冷化のサイクルが狂わされるかもしれないと警告しています。

そのため、現在の地球温暖化が進む中では地球がいつ寒冷化に向かうかの予測は、現段階では非常に困難です。

温暖化の進行とその影響

地球温暖化が進むと、極地の氷の融解だけでなく、海面上昇、気候パターンの変化、生物多様性の喪失など、地球環境全体に影響を及ぼします。

今後数百年から千年単位で見ても、温暖化の影響はさらに進む可能性が高く、これが地球の気候に与える影響は計り知れません。

地球寒冷化の時期や温度差のまとめ

氷河期と間氷期の自然なサイクルは、今日の地球温暖化という新たな課題に直面しています。

CO2の濃度上昇がもたらす影響は深刻で、その結果としての気候変動は予測不能なものになっています。

数千年単位の気候サイクルを考慮すると、「おそらく」寒冷化に向かうというのが大方の予想ではありますが、現代の科学技術と環境政策が未来の気候をどのように形作るかが、これからの大きな焦点となります。

これからは個人でも時代に対応していく必要が出てきそうですね

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