現在でも様々な事件で世間をにぎわす日本大学
過去には2018年の「悪質タックル事件」や
2021年には「前理事長の田中英壽被告による収賄・脱税事件」
最近2023年にはまたも「アメフト部による大麻薬物事件」など
学生どころか上層部までが真っ黒な日本大学
そこで問題解決のため日本大学初の女性理事長として招聘されたはずの林真理子理事長だが…一定の成果は上げたものの日本大学そのものの体質を改善するには至らなかったようで、それほどまでに日本大学の闇は深いといえる
今回の辞任勧告に至った経緯や林真理子理事長の経歴から収入まで紹介していく
今回の辞任勧告に至った経緯
今回の辞任勧告の経緯としては、先日のアメフト部における大麻薬物事件を調査・検証した日本大学の第三者委員会が文部科学省に調査報告書を提出。
その第三者委員会の報告書では、林真理子理事長や酒井健夫学長によるガバナンス(組織統治)が機能していなかったと指摘。
また元検事の沢田康広副学長がアメフト部の寮から見つかった大麻と思われる植物片を、警察に届け出るまで12日間もの間日大側で保管していたことについて、「社会から日本大学の隠蔽(いんぺい)体質を疑わせ、その信用を著しく失墜させた最大の原因」との見解だった。
これらの報告を受け林真理子理事長や酒井健夫学長、沢田康広副学長への辞任勧告が理事会で検討されている。との報道だった。
現在報道されている辞任勧告には決定的な拘束力はないが日本大学の規定では、「理事総数の4分の3以上の賛成で、理事長らを解任できる」となっている。
結果はまだわからないが昔ながらの体質を変えるため初の女性理事長を据え、外部からの人材も多く取り入れた林真理子理事長の体制。
日本大学側は辞任勧告してその後はどうするのか?何かいい方法でも思いついているのか?はたまた単純なトカゲのしっぽきりなのか?個人的にはもっともっと根本からの見直しが必要ではないかと思う。
日本大学では理事らにより理事長の業績を毎年評価するという規定がありその評価によると令和4年度
(つまり就任初年度の評価は)【満足できる成果が上がっており評価できる】となっておりこれは総合評
価の5段階で上から2番目に当たりそれなりの評価を得ていたと思われる。
その後今回の辞任勧告に至ったと思われるが、それではいったいこれが何を意味するのか?林真理子理事長の仕事には成果が出ており評価できる?
実はこの評価機能自体が事務的・慣例的なものになってしまっていて機能していないのではないか?
と私は思ってしまう。
日大の闇は本当に深い
林真理子とはいったいどんな人物なのか?
- 林 真理子(はやし まりこ)
- 1954年(昭和29年)4月1日生まれ 36歳で結婚 娘が一人
- 山梨県山梨市出身
- 日本大学藝術学部文芸学科卒業
- 日本の小説家、エッセイスト。コピーライターとして活動の後、作家として1982年(昭和57年)に出版したエッセイ集「ルンルンを買っておうちに帰ろう」が、処女作にしてベストセラー。さらに1986年(昭和61年)には、「最終便に間に合えば」で直木賞を受賞 2022年現在、直木賞のほか、講談社エッセイ賞、吉川英治文学賞、中央公論文芸賞の各選考委員を務めている。
- そのほか有限会社林真理子企画事務所代表取締役・日本文藝家協会理事長・日本ペンクラブ会員・学校法人日本大学理事長も務める
ただ経歴を見る限りなぜ林真理子さんが理事長に選ばれたかは不明な点があります。
林さん個人としては十分すぎるほどの作家としての経歴を持たれていますが…学校の内部の問題、生徒とのかかわりあいなど、日本大学が抱える課題について十分な実績があるとは到底思えませんが…
ただ…依頼された本人は
・そもそも本人が日本大学出身で何とかしたいという気持ちがあった
・依頼されたとき「面白そうだ」と思ったと本人は語っている
・日本大学を世界大学ランキングに入るような大学にしたい、という夢も語ったそう
など本人はやる気十分だったようですが、結局日本大学の闇を払えるような力はなかったのか…
就任後の実績や改革一覧
就任に伴い、「N・N~新しい日大~」というキャッチフレーズを定めた。
その内容は
- 財政運営偏重から教学優先にかじを切りなおす
- 一部のものからの恣意的な経営からの脱却と学生ファースト
- 日大の信頼回復と永続的な運営を見据えた経営基盤の確立
- 新体制では外部人材を多く起用し、22人の理事のうち9人が女性
- 不祥事の温床となった事業部を解体
などを行ってきたのだが…
結局は今回の薬物事件でも薬物らしきものが見つかっているのにもかかわらず、警察への届け出まで12日間かかるという…
全く隠ぺい体質は変わっていないように思える。
辞任勧告も仕方がないのか
日本大学理事長の収入は?
そんな林真理子理事長だがもらうものはしっかりともらっているようだ
日本大学の理事長報酬はきっちりと公の場でだれでも見ることができます
- 理事長 年額 24,000,000 円(月額 2,000,000 円)
- 学長 年額 24,000,000 円(月額 2,000,000 円)
- 副理事長 年額 21,600,000 円(月額 1,800,000 円)
- 常務理事 年額 19,200,000 円(月額 1,600,000 円)
- 副学長 年額 19,200,000 円(月額 1,600,000 円)
- 常任監事 年額 14,400,000 円(月額 1,200,000 円)
- 第1号から第5号までを除く理事 年額 2,400,000 円(月額 200,000 円)
- 第6号を除く監事 年額 7,200,000 円(月額 600,000 円)
日本全国の大学の中では高水準なようですが、他校の何倍もあるというほどでもないようです。
例えば東京大学は同水準、地方の大学だと1000万を少し超えるぐらいという大学もあるようです。当然ですが報酬には学生の数や収益なども関係すると思われます。
理事長報酬だけで2400万円、さらには本の印税や講演会、様々な賞の審査員など、おそらく役員報酬以上の収入があると思われます。
実際本人も就任時にお金はもう稼がなくてもいい、というような発言もされていたようですし…2400万円が果たして高いのか安いのか
今後の日本大学はどうなっていくのか?
結局は日大卒業生である林真理子理事長では駄目だったといえる
これだけ歴史があり、卒業生も多い大学なので抱える闇もかなり深い
となると今回のような卒業生では林真理子理事長も語っていたように日大を何とかしたいという思いはあるが、歴史の深い闇、そもそもその闇の中でそれをおかしいとも思わなかった日大卒業生では結局大きな改革とはならないのではないか?
真に改革を望むなら痛みを伴っても、たとえ日大の歴史を壊すことになってもそれを根底から覆すようなパワーがあり、それを実行できる人物を外部から連れてくるしかないだろう
しかしこれまでの経過ややり方を見る限り日大側はそこまで改革する気はないのではないか?
ただ悪評が流れてしまっているのでしょうがなしに首のすげ替えを行っているようにしか…
アメフトの悪質タックル事件のように不幸な学生が増えないことを祈るばかりだ