私は普段はリハビリの仕事をしていて日々運動のことを考えています。
普段車を走らせているとウオーキングやランニングしている方を見かけますが、皆さん運動してますか?
今回は「走る」と「歩く」について解説していきます。
双方メリット・デメリットはありますが結局どっちがいいの?
そんな方の一助となれば幸いです
カロリー消費量の比較
運動の中で最も基本的なポイントは、カロリー消費。歩くと走るではその差がどれくらいあるのでしょうか?
基本的には消費カロリーは運動強度に比例します。
要はしんどいほど消費カロリーが多いってことですね
基本的に計算には厚生労働省などが発表している「Met’s」という単位を使用するのが一般的です。
ここでは「スポーツ庁発表の値」を使用し
「歩く」が3.5Met’s・「走る」が7.0Met’sとさせていただきます。
体重と時間(今回は分)を入れると消費カロリーが計算できます。
歩く カロリー計算
走る カロリー計算
詳しくはこちら国立栄養研究所のPDFをご覧ください
時速何キロで走ると何Met’sまで出ているので下記の公式に当てはめると自分でも計算できます
当然ですがMet’sの値を見てわかる通り同じ時間なら倍程度の消費カロリーであることから時間効率でのカロリー消費量は「走る」に軍配が上がるといえますね
ただし、目標によっては歩く方が適していることも。低強度な歩行は脂肪を主に燃焼させ、体脂肪率を減少させるのに有効です。走る場合は、有酸素運動が増えるため、全身の筋肉を活性化させつつ、カロリーを燃焼します。
「歩く」と「走る」の体の使い方の違い
人間の筋肉には大きく白筋(速筋)と赤筋(遅筋)とがあります。
これは筋肉の種類を表すもので、一般的に白筋は瞬発力、赤筋は持久力などと区別されたりします。
つまり歩くと走るとで使われる筋肉の種類の割合が違う、ということになります。
よく比較されるのが
マラソン選手ー足が細い(赤筋比率が多い)
短距離選手ー足が太い(白筋比率が多い)みたいなところ
そして人間は白筋のほうが衰えるのが早いとされており
40代50代になると全速力で走れなくなってきたり
そもそも年配になると走れない、となってくるわけです
歩く場合
- 白筋(速筋):
- 歩く場合でも、白筋が一部使用されますが、運動のペースが比較的緩やかで持続的なため、白筋の活動は相対的に少なめです。
- 赤筋(遅筋):
- 歩くときは、主に赤筋が活動します。歩く動作は持久性を重視するため、持久力を発揮する赤筋が長時間にわたって活発に働きます。
走る場合
- 白筋(速筋):
- 走るときには、白筋の活動がより強調されます。速く力強い動作が必要なため、白筋が爆発的な力を発揮します。短時間で高いエネルギーを供給するのが白筋の特徴です。
- 赤筋(遅筋):
- 走る際でも、赤筋は一部使用されますが、白筋の活動が優勢です。ただし、持久力を維持するためには赤筋も継続的に働きます。
赤筋の働きについて
- 赤筋は常に働いていると考えることができますが、その活動強度は状況により変化します。
- 安静時や軽い活動の際には、持久性を発揮する赤筋が主に活動します。
- 運動の強度が上がると、速筋も活発になり、白筋がより大きな割合で動き始めます。
つまり、歩くと走るでの白筋と赤筋の割合は、主に運動の強度や速さによって変動します。どちらの場合でも、白筋と赤筋は協力して動いており、体の適応能力によって使われる筋繊維の割合が調整されます。
「歩く」と「走る」それぞれのメリット・デメリット
1 歩く
といったように時間効率の面ではやや劣りますが
身体面への負担の少なさや、手軽さ、友人などと会話をしながらでも続けられることを考えると年配の方がよく歩いてるのを見るのもうなづけますね
やはり継続は力
歩くことは、ほとんどの人にとって手軽で簡単に始められる運動。低い負荷で心地よいペースを維持でき、長期間続けやすいのが特徴です。
2 走る
まとめ 自分に合った運動の選び方
じゃあ結局どう選んだらいいの?
専門的な立場からお答えすると、運動は結局継続が一番大事だと考えています
という観点から選択してほしいのですが
個人的には走れる人は走ったほうがいい、と考えています
理由は
- 先述のとおり人間は白筋が落ちやすく走れなくなってくる
そのためトレーニングの意味でも白筋を使用しやすい「走る」を選択する
ただし前提にもあるように継続するのが一番大事です
となると継続できる理由付けをしてやったり、生活の一部に取り込むというのが一番継続しやすいと感じています。
例えば
- 通勤や買い物は歩いていくようにする
- 一駅前で降りて歩く
- 定期的にマラソン大会などにエントリーしてやらなければいけない状況を作る
など、生活の一部になることで継続しやすくなる。と感じています。